物流の2024年問題、個人的見解

各メディア放送や政治家からの発信で一般の方々にもだいぶん広まってきた物流の2024年問題。年間の残業時間を960時間以内に規制すると現在運べる荷物量が約3割減少する、というもの。トラックドライバーの人材確保が追い付いていない問題も浮き彫りになってきている。

簡単には解決できないが、例え間違っていても意見を発信するのは大事

このツイートに対し意見は様々あり、どちらかと言うと「反対意見が多い&問題はそこじゃない」反応がたくさん有りました。しかし政治家が問題を認知し発信していくことで色んな考え方も発見できるし思わぬところで知恵が絞りだされたりブレーンストーミング的発想でどんどん意見を出していってるのは良い効果だと思います。

自動運転にすれば良いと言うが…

日本の自動運転レベルの現状…まだ普通車にハンズオフ機能が付いてきた程度で、アダプテッドクルーズコントロールとレーンキープアシストで縦方向と横方向の制御技術があるとは言え、あくまで「運転支援機能」の域で留まっている。

ドライバーはハンドルから手を離すことができるものの即座にハンドルを握れる状態を堅持し、従来の運転と同様に車両の周囲を常時監視し続けていなければならない。

車両の周囲を常時監視し続けていなければならない、これでは自動運転の意味があんまり無いような。そもそもトラックドライバーになった人たちは運転が好きという理由が大半だと思うんですよね、大きな車を自在に操って仕事に誇りを持ちそれを生業にして収入を得ています。さらに高速道路限定なの?下道はどうするの?ここまで掘り下げて答えたリプは無かったんですが実際に走るとなると自動運転1本では現実との乖離が大きすぎます。生身のドライバーであればある程度の危険予知、行動予知を考えながら運転していますし、自分が第1走行車線走ってて、右車線走っていた一般車が急に車線変更して自分の前に割り込んできたら、「あ、この車近いうちに左折するかも」「そこのコンビニに入りそう」だから減速の準備しとこう、とか自分は頭の片隅に入れてます。

貨物列車(モーダルシフト)を活用すれば良いのでは?という意見

トラック輸送の代わりにコンテナに荷物を入れて列車や船舶で運ぶ方法。一部ではすでに始まっていますがこれはドライバーの負担軽減より環境負荷の軽減に重点を置いています。

1トンの荷物を1㎞運ぶ時のCo2排出量が、トラック輸送216g→鉄道21g、船舶43gに削減できる。地球温暖化対策として有効であるものの、画像の様に鉄道にコンテナを積み込めば必然的に積み下ろしが発生するので、工程が増えるしマンパワーが必要になります。一長一短です。

少しづつ、問題を解決していくのが大事

DX(デジタルトランスフォーメーション)による運行管理、検品作業の能率化も着実に進化してきているので、あとはトラックドライバー、物流の仕事を魅力ある職業にしていかなければドライバー不足は解決しません。十分な所得も必要ですが、トラックドライバーだけではなく全ての働く人達に恩恵のある「社会保険料減税」や「消費税ゼロ」くらいやらないと日本全体で後退が止まらないです。

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