【物流の2024年問題】岸田首相、懸念されるトラック運転手不足に対し緊急対策を取りまとめると述べた

輸送・物流関連の関係閣僚会議を近く開催し、迫る時間外労働規制について緊急対策を取るみたいですね。

「政府として適正な取引を阻害する取引是正や物流デジタル化、モーダルシフトなど輸送の効率化に取り組む」

「規制的措置の導入に向けて関係省庁で連携した対応を加速化する」

「近日中に新たな関係閣僚会議を開き、緊急に取り組む施策を取りまとめる」

国、政府がようやく具体的な2024年問題対策に乗り出した感があります。現場をどこまで知っておられるか不明ですが、トラックドライバーの待遇改善に向かえば嬉しいですね。僕自身トラックドライバーとして働き始めてまだ日が浅いですが、確かに低賃金です。欲を言えばもっと欲しいです。あと3万高ければもっと美味しい物たらふく食べられるのになぁ😍

物流の2024年問題、全ての物流ドライバーは救えない

年間の残業時間を960時間まで規制するにしても、コンテナ輸送と手積み手降ろし輸送では毛色が違ってくるし、1日に何件も回ったりそのたびに待機時間が発生したり時間帯によっては渋滞にハマることもあり、運行ルートの見直しや積み下ろしの効率化を図らないと駄目ですね。問題はそれだけではなく輸送する担い手がだんだん減っていってる現実にも目を向けてみます。

そもそもが物流業界の悪い特徴として「労働時間(拘束時間)が長い割に低賃金」が問題なんですね。他のブルーカラーと比べると年収で差が有りすぎて若い人材が入ってこない、入ってきても定着しない実態。そりゃそうだろう、賃金が低ければ誰だってこんな厳しい仕事やりたがらないでしょう、と。僕みたいな根っからの根性タイプは好きでこの仕事を選んだしまだまだ続けていく所存ですが、ワークライフバランスの観点からも適正な賃金と休みを与えてやらないと本当に崖っぷちのままですよね。

なぜ低賃金なのか

荷主(amazon.co.jpやTOYOTAやユニクロ)が運送業者に依頼料として出す運賃は確かに適正かもしれないけど、運送業はピラミッドのように2次請け3次請けと多層構造になっています。1990年12月に施行された物流2法によって新規参入会社が増えて過当競争に陥っているんです。末端に低運賃のシワ寄せですよ。トラックドライバーって、運転するだけではなくて付帯作業があって降ろす時に仕分けしたり指示されたスペースに運んだりいろんな作業が付いてきます。100歩譲って付帯作業手当が付いて人並みに所得が増えれば文句は言いません。

ドライバー定額働かせ放題の実情

実例として過重労働を強いられても報酬が上がらない長距離ドライバーを挙げてみます。

1日目で荷物を集荷し、関東から中部へ移動、中部から関東帰還まで3日その後退勤。ところがその30分後に再度出勤し、次の運行である関東→関西の長距離輸送を行った。このときの総労働時間は51時間で業務を開始してから約11時間後に高速道路のSAで休息を取った。この仕事をこなしても手取りで236,000円。これは過酷過ぎです。

出典:週刊東洋経済 2022.5.21

2027年にはドライバー24万人不足しますよ

米ボストンコンサルティンググループ試算によると、2027年の日本ではドライバーが24万人不足します。荷物の約3割が運べなくなる、と聞いたことがありませんか?長時間労働低賃金、高齢化で担い手が減り荷物が運べない。厚生労働省も「このまま物流業界の現状を放置すると将来的な物流需要の拡大に対応できなくなり、30年には5兆~10.2兆の経済損失が生じる可能性がある」と提言しています。これは大変ですね、今すぐにでもドライバーの待遇改善に動かなければ机上の空論で終わってしまいますね。いくら残業時間規制しても賃金が上がらなければ根本的解決とは言えません。いったい何の為に働くのか。働き方改革とはなんだったのか、今一度見つめなおさないととんでもないことになります。

働いたらその分の賃金は与えられるべき

誰だってお金は欲しいです。その為に労働に励むんです。頑張って効率的にこなせる人もいるし要領が多少悪いし動きがトロくさい人だって頑張っています。要は給料が上がれば人も集まってくるし長く続ける人も増えるでしょう。僕はそう思っていますし違う意見・異論も受け入れます。やりがいも大切だけど人が生きていくためにお金は必要だし、さらに良い暮らしの為に上を目指したって良いと思うんですよね。皆さんはどう思われますか??

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